桃・麦・あなた Poem by Iku Takenaka

桃・麦・あなた

生きましょうよ」
向いあいのあなたとわたし
「しゃべりつづけて生きましょうよ」
しゃべってわるい筈はないし
しゃべることで消化も一そうよくなるし

見おろす港の船の噸数について
又 その行先について 積荷について
積荷についた指紋について
その指紋が巻いているか流れているかについて

「しゃべりましょうよ 生きましょうよ」
桃の花よ
すらりと立つ麦よ
あなたよ

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